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2008年07月28日

太陽光発電のコスト

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太陽光発電(Photovoltaic power generation
太陽光発電の利点特徴
太陽光発電可能な量
太陽光発電日本国内で導入可能な規模、導入効果の目安
太陽光発電温室効果ガス(GHG)の排出量とエネルギー収支 概要

電源としてみた時の太陽光発電のコストは、下記のような要因に影響される。

* 導入費用(システムの値段、工事費等)
* 緯度や気候による年間日射量の違い
* 気温、放熱状況(モジュール温度によって出力が変化する;温度の影響の項を参照)
* 積雪の有無、設置角度、周囲の障害物など
* 機器の性能(発電モジュール、パワーコンディショナー)
* 電力会社による買い取り価格
* 公的補助(助成策の項を参照)
* 事前の調査に要する期間や工期は概して短く、その間の利子は無視できる場合が多い。
* 保守・管理費用は比較的小さい(たとえば日本の一般家庭用のシステムの場合、約10年ごとの機器のメンテナンスなどが主)。
* 設置や廃棄に要する費用は設置形態に依存する。平成17年度の日本におけるデータでは、設置工事費用は平均約8万円である。
* 建築物の構造(壁面や屋根、窓等)を兼ねる場合など、純粋に発電部のコストだけを分けて見積もるのが難しいケースもある。

一般に、太陽光発電のコストは機器の導入費用でほぼ決まる。運転に燃料費は不要であり、保守管理費用も比較的小さい。開発当初は非常に高価であり用途が限られたが、現在では一般家庭で導入可能な水準に低減してきている。普及と技術的改良に伴って今後も低減が見込まれており、将来の主要な電源の1つとして政策で普及拡大と価格低減を促進する国が増えている。エネルギーセキュリティ向上などの付加的なコスト上のメリットも有するが、特に昼間の需要ピークカットのコスト的メリットが大きく、ピークロード電源に適する。一方、途上国で送電網が未整備な場合、消費電力に比して燃料輸送費や保守費が高い場所など(山地、離島、砂漠、宇宙等)では、現段階でも他方式に比較して最も安価な電源となることが多い。

先進国におけるコスト

一般に、送電網の整った国に於いて他電源と比較した際には、下記のように特徴的なコスト上のメリットが生じる。このような付加的なメリットは大きく、単純な発電量あたりでみたコストが従来型電源の数倍であっても、なお電力網全体のコスト低減に寄与し得る([21]P.192など)。

* GEG排出量の削減効果
* 昼夜の電力需要の変化への追従効果(昼間の需要ピークのカット、夜間余剰電力の削減など)
* 他の電源からの送電損失の削減(太陽光発電の発電量がその分増えたのと同じ効果を持つ)
* 他電源の燃料調達リスクの緩和(燃料価格変動の不規則性、資源確保に関する不安が無い)
* 災害など有事におけるセキュリティの向上(影響範囲や期間が限定的)

欧米における太陽光発電のコストの相場は、2007年5月の時点の平均で設備容量1Wあたり5ドル弱、発電量1kWh当たり21セント程度である[1]。安価な製品では設備容量1W当たり4.5ドルを切る。発電電力量あたりで見るとまだ比較的高いが、普及に伴い、さらに低減が見込まれている。2012年頃には4ドルを切り、世界の6割以上の地域で補助金なしで発電事業として経済的に成立するようになると予測されている(PV News Vol.26, No.5, May 2007)。

日本におけるコスト

日本における太陽光発電のコストは、開発が本格化する1970年代まで、住宅一軒分(通常2〜5kW程度)に一億円前後の導入費用がかかる水準(数千万円/kW)であった。現在はその数%程度に低下しており、平成17年度におけるシステム導入費用は、新エネルギー財団による集計では、平均価格で68.4万円/kWと報告されている。 平成17年度における設備容量1kWあたりの平均価格(税抜68.4万円/kW:参考データ参照)を用いて償却年数20年で計算した場合、利子や保守費用まで含めた発電量あたりのコストは47〜63円/kWh程度と算出される。また寿命を25年、30年と置いた場合はその分数割安くなる(31〜50円/kWh)。これは現在の一般家庭向けの電気料金(15〜35円/kWh程度)と一部重なるが、まだ割高である。このためコスト低減の技術開発が進められており、NEDOのロードマップでは将来的にピークロード電源だけでなく、ベースロード電源としても競争力を持つ水準の目標が設定されている。最大手企業のシャープも、2010年にはコストが現在の半分程度(23円/kWh)には圧縮可能との見通しを示している。また同年2010年稼働予定の堺工場で太陽電池の大量生産を始めるため、さらなる発電コストの低下が期待されている。

その一方、日本の普及促進・価格低減政策は近年の欧米諸国に比して貧弱となっている。feed-in tariff制を柱とする諸国の制度下では導入時点で金銭的利回りの目処が立つのに対し、日本の現行制度下では電力会社以外の設置者にとって採算性が不確実であり、導入者にとってコスト面でのリスクとなっている。一般家庭で金銭的に元が取れるかどうかは、個々の家庭の電力消費のパターンや利用する電力料金メニューなどの条件に大きく影響を受ける(家庭での利用を参照のこと)。

なお、日本で現在用いられているコスト比較例には、下記のような欠点を含むものが多い。これらが原因で、他電源との比較において、太陽光発電のコストが不必要に高く見積もられていることがある。たとえば燃料費や解体費などの差を無視して建設費だけを比べているケースなどがあり、注意が必要である。

* 現在よりも高いシステム価格(設備容量1kWあたり90万円など)を仮定している。
* 生産量拡大や技術開発による価格下落を考慮していない。
* (他の発電方式では必要な)燃料代や人件費などの運転費用や、廃棄・解体費用などの差を含めていない。
* 時間帯による電力需要の差を考慮していない(参考:2006年1月現在、電力会社の料金体系によっては昼間と夜間で約4倍の価格差がある)。
* 利用可能な年数を20年と比較的短く想定している。
* 他方式に対して、金利の設定などのコストの計算条件が揃っていない。
* 温暖化ガスの排出量削減効果を考慮していない。
* 設備容量当たりの発電量を実際の平均値(約1000kWh/kW/年)より低く見積もっている。
コスト低減策

太陽光発電のコストはいわゆる経験則に従って安価になることが知られており、コストを下げるためには市場規模を増やすことが重要とされる。この考え方に沿って様々な形態の導入補助政策が各国で施行されている。特に市場拡大が顕著な欧州では固定価格買い取り制度(フィードインタリフ制度)を採用し、急速に導入を進めている。

固定価格買い取り制度も参照

日本ではRPS法、余剰電力購入制度および地方自治体による補助などを用いて助成が行われているが、2005年に新エネルギー財団による助成が終了してからは国内の市場規模と価格が停滞しており、政策の弱さが指摘されている

参考データ

* 太陽光発電モジュールの寿命は技術改良によって延びており、現在では30年以上の寿命も期待できるとされる。経年劣化と寿命の項を参照。
* 日本国内においては、製品の最大出力1kW当たりの年間発電量は平均約1000kWh/kWである。設置地域によって異なり、1995〜2003年度までの8年間に亘る調査例では、最も少ないのは秋田県で平均795kWh/kW/年、最も多いのは高知県で平均1116kWh/kW/年と報告されている。天候による年ごとの変動量は、全国平均で最大1割程度である。
* パワーコンディショナーの性能は発電量に直結するため、高性能化が進められてきた。現在ではパネルからの直流電力の95%前後を交流電力に変換できる。
* kW当たりの設置費用は、1994年度から2003年度までの10年間で、半額以下になっている。近年の需要の急拡大により原料シリコンの供給が不足して勢いが鈍ったりはしたが、長期的には価格の低減が続いている。専用シリコン原料の増産、量産規模の拡大、シリコン使用量の削減や新材料の実用化[40]により、今後も価格低減が続くと見込まれている。
* 設置後の保守は、日本の家庭用システムの場合、約10年ごとのパワーコンディショナのメンテナンスが必要な場合がある。近年は部品の定期交換を不要とし、メンテナンスコストの削減を図ったものも登場している。保証期間を過ぎてから故障した場合は、パワーコンディショナ全体の交換費用がかかる場合もあり得る。このほか、モジュールの架台などの定期点検が推奨されている(#経年劣化と寿命を参照)。
* 日本の一般的な一戸建ての住宅に設置される太陽光発電システムの規模は、設備容量にして通常2〜5kW/軒程度である。
* 日本の動力の電力(200V受電)はもともと単価が安いため、電灯(100V)に比較して、「元を取る」にはより長い年数がかかることが多い。今後費用の削減が進めば、業務用にも爆発的な需要が考えられる。
* 日本での太陽光発電による電力の買い取り価格は、現在は電力会社が自主的に電力料金に近い価格で購入しているのに依存している。価格は電力会社や契約条件によって異なる。
* 電力会社にとっての太陽光発電はピーク削減効果を持つ事は確かだが、そのピーク発電原価は揚水発電所の稼働率などから計算できる。東京電力が試算したと見られる数字で、「2000年運転開始・利用率10%、今後10年に運転開始する揚水式水力の平均的モデルとされているものの発電原価は 33.4円」、また関西電力では「1999年運転開始・利用率70%の火力発電所の加重平均をベース電源として挙げていてこれから換算したピーク対応の電源コストを31.96円」としている。揚水発電所の平均的な稼働率は3%以下なので単純に計算すればピーク発電原価は1kWhで100円を超えていることになる。当然、この部分に電力を供給する太陽光発電はその時点ではその価値を持つ電力を電力会社に発電量の全量貢献している事になるが、現時点ではそうした経済的評価を受けていない。
posted by 太陽電池関連銘柄 at 10:51 | Comment(0) | 太陽電池関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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